夏くんの表情が晴れ晴れとしてきて、徐々に本当なんだと実感が湧いてくる。聞いていた三浦さんも、口元に手を当てて「奇跡だ……!」と感激の声を漏らした。
私は呆然と彼を見つめたまま確認する。
「もう、手術しなくてもいいってこと?」
「ああ。きっと大丈夫」
「……私、まだまだ生きられるの?」
「そうだよ」
はっきり肯定した夏くんは、私の両手を握って感極まったような笑みを浮かべる。
「おじいちゃんおばあちゃんになるまで、一緒に生きよう」
消えかけていた夢が、再び色づいて輝き出す。ぶわっと瞳に熱いものが込み上げて俯く私を、彼がしっかりと抱きしめた。
安心する逞しい腕の中、白衣にしがみついて嗚咽を漏らしていると、静かにドアが開く気配がした。直後に、若い男性の声が響く。
「あっ、芹澤先生!? もうカンファレンスが始ま──!」
「はいはい、空気を読むのも仕事のひとつですよ、研修医くん」
彼の言葉を遮って三浦さんが言い、なんだか慌ただしくドアが閉まって再びしんとした病室に戻った。
おそらく気を利かせて出ていこうとした三浦さんがドアを開けた瞬間、夏くんを捜していた研修医さんがたまたま通りかかったのだろう。夏くんと顔を見合わせ、ぐすっと洟をすすりながらも笑ってしまった。
私は呆然と彼を見つめたまま確認する。
「もう、手術しなくてもいいってこと?」
「ああ。きっと大丈夫」
「……私、まだまだ生きられるの?」
「そうだよ」
はっきり肯定した夏くんは、私の両手を握って感極まったような笑みを浮かべる。
「おじいちゃんおばあちゃんになるまで、一緒に生きよう」
消えかけていた夢が、再び色づいて輝き出す。ぶわっと瞳に熱いものが込み上げて俯く私を、彼がしっかりと抱きしめた。
安心する逞しい腕の中、白衣にしがみついて嗚咽を漏らしていると、静かにドアが開く気配がした。直後に、若い男性の声が響く。
「あっ、芹澤先生!? もうカンファレンスが始ま──!」
「はいはい、空気を読むのも仕事のひとつですよ、研修医くん」
彼の言葉を遮って三浦さんが言い、なんだか慌ただしくドアが閉まって再びしんとした病室に戻った。
おそらく気を利かせて出ていこうとした三浦さんがドアを開けた瞬間、夏くんを捜していた研修医さんがたまたま通りかかったのだろう。夏くんと顔を見合わせ、ぐすっと洟をすすりながらも笑ってしまった。



