やっぱり、りほさんも夏くんに恋をしているのだ。ちょっとやそっとじゃ折れない、とても強い気持ちで。
彼女の想いは夏くんの頑なな考えすらも変えるかもしれない。なのに、私はこのまま黙って見ているだけでいいの?
私だって諦めたくない。どんなにカッコ悪くても、なにもしないで後悔するのだけは嫌だ。せめてあと一カ月だけでも、彼が他の誰かのものになるのは阻止したい。
ついさっき慎ちゃんに言われた『もう遠慮しないんだろ?』というひと言も思い出し、意を決してぐっと拳を握る。
「いつかきっと、あなたを振り向かせてみせます。だから私と──」
「あっ、あの……ちょっと待ってください!」
弾かれたように立ち上がり、思いきって声をあげた。彼らのほうへ回ると、夏くんもキョトンとして私を見上げる。
「……天乃?」
目を丸くする彼の隣で、小動物のような可愛さのりほさんが驚いて肩をすくめている。どさくさに紛れて夏くんの白衣を掴んでいるので、思わずガン見してしまった。
「え、ど、どちら様ですか……!?」
「私、夏く……芹澤先生の友人の清華です。すみません、おふたりの話を盗み聞きしてしまいました」
正直に白状し、めちゃくちゃ怪訝そうにしているりほさんにとりあえず名刺を渡した。暑さと緊張で汗が滲むのを感じつつ、難しい顔をして彼女にずいっと迫る。
彼女の想いは夏くんの頑なな考えすらも変えるかもしれない。なのに、私はこのまま黙って見ているだけでいいの?
私だって諦めたくない。どんなにカッコ悪くても、なにもしないで後悔するのだけは嫌だ。せめてあと一カ月だけでも、彼が他の誰かのものになるのは阻止したい。
ついさっき慎ちゃんに言われた『もう遠慮しないんだろ?』というひと言も思い出し、意を決してぐっと拳を握る。
「いつかきっと、あなたを振り向かせてみせます。だから私と──」
「あっ、あの……ちょっと待ってください!」
弾かれたように立ち上がり、思いきって声をあげた。彼らのほうへ回ると、夏くんもキョトンとして私を見上げる。
「……天乃?」
目を丸くする彼の隣で、小動物のような可愛さのりほさんが驚いて肩をすくめている。どさくさに紛れて夏くんの白衣を掴んでいるので、思わずガン見してしまった。
「え、ど、どちら様ですか……!?」
「私、夏く……芹澤先生の友人の清華です。すみません、おふたりの話を盗み聞きしてしまいました」
正直に白状し、めちゃくちゃ怪訝そうにしているりほさんにとりあえず名刺を渡した。暑さと緊張で汗が滲むのを感じつつ、難しい顔をして彼女にずいっと迫る。



