「天乃も勘違いするなよ。俺が悔やんでるのは病気を見抜けなかったことに対してで、絶望してるわけじゃない。天乃はこれからもまだまだ生きていくんだから」
最後のひと言で彼女の表情が曇り、一気に弱々しくなっていく。
「……私だって、そう信じていたいよ。でも私の腫瘍の場所は難しいって手術は断られたし、全摘できる医者もいないって──」
「俺がいるだろ」
きっぱり言うと、天乃は大きく目を見開いた。
「ほかの医者が皆お手上げ状態だったとしても、俺ならできる可能性はある」
自分自身を奮い立たせるように、彼女の手をぎゅっと握る。
「俺に看取られる人は幸せだって言ったよな? 天乃もその立場になるかもしれない。でもそれは今じゃない。もっと歳を取って、子供も孫もできてからの話だ。それまで俺も生きていたら、最期の瞬間を見届けるよ」
彼女の綺麗な瞳に涙の膜が張って、希望を取り戻したかのごとくさらに輝きを増していく。
「天乃の未来は俺が作ってやる。だから、全部俺に委ねてくれ」
力強く宣言すると、天乃は涙を溢れさせながらもまっすぐ俺を見つめ、決意したように「うん」と頷く。ほんの少し胸を撫で下ろし、華奢な身体を抱き寄せた。
このかけがえのない命を、絶対に繋いでみせる。愛しいぬくもりをしっかりと抱きしめながら、そう心に誓った。
最後のひと言で彼女の表情が曇り、一気に弱々しくなっていく。
「……私だって、そう信じていたいよ。でも私の腫瘍の場所は難しいって手術は断られたし、全摘できる医者もいないって──」
「俺がいるだろ」
きっぱり言うと、天乃は大きく目を見開いた。
「ほかの医者が皆お手上げ状態だったとしても、俺ならできる可能性はある」
自分自身を奮い立たせるように、彼女の手をぎゅっと握る。
「俺に看取られる人は幸せだって言ったよな? 天乃もその立場になるかもしれない。でもそれは今じゃない。もっと歳を取って、子供も孫もできてからの話だ。それまで俺も生きていたら、最期の瞬間を見届けるよ」
彼女の綺麗な瞳に涙の膜が張って、希望を取り戻したかのごとくさらに輝きを増していく。
「天乃の未来は俺が作ってやる。だから、全部俺に委ねてくれ」
力強く宣言すると、天乃は涙を溢れさせながらもまっすぐ俺を見つめ、決意したように「うん」と頷く。ほんの少し胸を撫で下ろし、華奢な身体を抱き寄せた。
このかけがえのない命を、絶対に繋いでみせる。愛しいぬくもりをしっかりと抱きしめながら、そう心に誓った。



