「清、華……?」
──まさか。そんなはずはない。これはなにかの間違いじゃないのか。
ただの同姓同名であってほしいと、心の底で願ってしまう自分は医者として最低だ。だが彼女が自分の病状を知っていて、それのせいで俺のもとから去ったとすれば納得できてしまう。
呼吸が浅くなり、手が震える。とにかく彼女のもとへ行かなければと、歩く感覚すらないような足で病室へ急いだ。
病室がある廊下にやってくると、ちょうどひとりの男性が中から出てくる。スーツ姿の彼……慎太も俺に気づき、浮かない顔で片手を軽く上げた。やつを見た瞬間、中にいるのが誰なのかを確信してしまった。
「慎太……」
「よぉ。さっきまで一緒に外回りしてたから、倒れたって連絡来て俺も心臓止まるかと思ったわ」
口調は軽いが、慎太もかなりショックを受けているのが伝わってくる。俺も同じ顔をしているだろう。
「あいつ、昨日俺と秋奈に病気を打ち明けたばっかりで、夏生には内緒にしておいてほしいって頼まれたんだ。お前のためを思ってなにも言わずに離れようとしたんだろうから、責めないでやってくれよ」
やっぱりそうだったのか。言えなかった気持ちもなんとなくわかるが、俺としては話してほしかった。自分でも気づく症状があったのだろうし、もっと早くに治療をしていればそれを和らげることができたのだから。
──まさか。そんなはずはない。これはなにかの間違いじゃないのか。
ただの同姓同名であってほしいと、心の底で願ってしまう自分は医者として最低だ。だが彼女が自分の病状を知っていて、それのせいで俺のもとから去ったとすれば納得できてしまう。
呼吸が浅くなり、手が震える。とにかく彼女のもとへ行かなければと、歩く感覚すらないような足で病室へ急いだ。
病室がある廊下にやってくると、ちょうどひとりの男性が中から出てくる。スーツ姿の彼……慎太も俺に気づき、浮かない顔で片手を軽く上げた。やつを見た瞬間、中にいるのが誰なのかを確信してしまった。
「慎太……」
「よぉ。さっきまで一緒に外回りしてたから、倒れたって連絡来て俺も心臓止まるかと思ったわ」
口調は軽いが、慎太もかなりショックを受けているのが伝わってくる。俺も同じ顔をしているだろう。
「あいつ、昨日俺と秋奈に病気を打ち明けたばっかりで、夏生には内緒にしておいてほしいって頼まれたんだ。お前のためを思ってなにも言わずに離れようとしたんだろうから、責めないでやってくれよ」
やっぱりそうだったのか。言えなかった気持ちもなんとなくわかるが、俺としては話してほしかった。自分でも気づく症状があったのだろうし、もっと早くに治療をしていればそれを和らげることができたのだから。



