彼が偽装婚約を承諾した本当の理由が明かされ、胸が激しく高鳴る。信じられないが、再びこちらを見つめる瞳は真剣そのものだ。
「婚約者のフリをしてる間も、俺はなにも嘘はついていない。天乃にかけた言葉は全部本物だ。お前が誰より大事で、可愛くて仕方ない」
宝物を扱うように優しく頬に触れられ、心にも、目頭にもじんわりと熱が広がっていく。
「じゃあ、今日のデートも、花火大会でキスしたのも……?」
「天乃が愛しいから。それ以外の理由はないよ」
彼はとろけるような笑みを浮かべ、私が望んだ通りの言葉をくれた。本当に夢じゃないんだよねと、頭の中で何度も確認してしまう。
「天乃の気持ち、変えられたか?」
本心を覗くようにまっすぐ見つめて問いかけられ、私はごくりと息を呑んだ。
首を横に振って、ごめんなさいとひと言返せば済む話だ。今日で終わりにしようと決めたじゃないか。夏くんの想いに応えたって、一緒にはいられないのだから。
そう、痛いほどわかっているのに──。
『もう偽物の関係は終わり。本音で向き合って。天乃も』
今日彼に言われたひと言が蘇り、ぐっと手を握る。
「婚約者のフリをしてる間も、俺はなにも嘘はついていない。天乃にかけた言葉は全部本物だ。お前が誰より大事で、可愛くて仕方ない」
宝物を扱うように優しく頬に触れられ、心にも、目頭にもじんわりと熱が広がっていく。
「じゃあ、今日のデートも、花火大会でキスしたのも……?」
「天乃が愛しいから。それ以外の理由はないよ」
彼はとろけるような笑みを浮かべ、私が望んだ通りの言葉をくれた。本当に夢じゃないんだよねと、頭の中で何度も確認してしまう。
「天乃の気持ち、変えられたか?」
本心を覗くようにまっすぐ見つめて問いかけられ、私はごくりと息を呑んだ。
首を横に振って、ごめんなさいとひと言返せば済む話だ。今日で終わりにしようと決めたじゃないか。夏くんの想いに応えたって、一緒にはいられないのだから。
そう、痛いほどわかっているのに──。
『もう偽物の関係は終わり。本音で向き合って。天乃も』
今日彼に言われたひと言が蘇り、ぐっと手を握る。



