猫に生まれ変わったら憧れの上司に飼われることになりました

☆☆☆

甘いミルクの匂いがする。
体を暖かなものに包み込まれている感覚もある。

あぁ、ついに私は天国へ来たんだ。
事故に遭ってなぜか猫になってたけど、それはやっぱり全部夢だったんだなぁ。

どうしてあんな夢を見たのかはわからないけれど、ちゃんと成仏できたみたいでよかった。
あ、でも新作のコートは1度でいいから袖を通してみたかったなぁ……。

「起きたかい?」
ぼんやりと考え事をしていたところに声をかけられて尚美の意識は完全に覚醒した。

ハッと目を開けると目の前に男性の顔があって飛び上がって逃げる。
「そんなに怖がらなくてもいいのに」