となりの色気がうっとうしい


「……(かなで)、お姉ちゃん、もう出るよ?」


「……」


家を出る前、私の部屋の隣の扉に声をかけるけど、いつものように返事はない。


3つ下の妹の奏は、中2になってから学校を休みがちになっている。


理由は話してくれないけれど、お母さんは、奏のことをすごく心配している。


できるだけ、お母さんに迷惑をかけないように、って思うのは、今、奏がこんな状態だからというのも理由の一つ。


一度、話をしようとしたら、「真面目なお姉ちゃんにはわからないよっ」と強く怒鳴られてしまって。


それから、奏とは距離ができた気がする。


また、前みたいに仲良くできたらいいんだけど。
と、奏とのことを考えていると、頭がズキッと痛む。


ダメだ。
昨日、天海くんに変なことを言われてから、調子が悪い。やっぱり、関わってはいけないタイプだった。


もう二度と、関わらないようにしなきゃ。


そう決意して、玄関のドアを開けた2秒後だった。


「おはよう、月雨ちゃん。学校、一緒に行こう?」


は???