となりの色気がうっとうしい



「まぁ、どう思われても、俺と西木さんに何かしらの接点があるってわかったら、あいつらも西木さんに変なちょっかいかけて来ないでしょ」


「え……?」


ちょっかい??


「西木さんが、正義感の塊なのはわかるよ。有名だし」


ん?
有名?


有名なのは、天海くんの方でしょ。何を言っているのか。


チラッとこちらを横目で見た天海くんが、フッと笑う。


「え、まさか、噂になってるの知らないの?西木さん、みんなから、フウキさんって呼ばれてるよ。風紀委員から来てるんだよ。風紀委員じゃないのにね」


ククッと面白そうに言うけど、全然面白くない。


あんな偏差値の低い人たちにコソコソされているんだと思うと気分が悪い。


「とにかくさ、もう少し、要領よくやったら?確かに、西木さんの気持ちは正しいと思うけど、ああいう人たちに1人で立ち向かったら、逆恨みされる危険だってあるよ?」


「逆恨みって……そもそも向こうが人としていけないことをしてるのが悪いんだから、そんな権利なんて……」


と反論しようとしたとき、突然こちらに体ごと向けた天海くんが、私の右手を掴んだ。


「ちょ、何して……!」


「人としていけないことをする人たちに、権利とか、そういう話は通じないってこと。力づくで、相手が悪かったら、仕返しされるよ。これ、振り解いて見てよ」


「……っ、」


天海くんに言われて、腕に力を入れてみるけれどびくともしない。


……知らなかった。


こんなに違うなんて。