「今、ナースコールしますね」

まもなくすると、担当医師森本と看護師がやって来た。

「桂木さん、桂木廉也さん、わかりますか」

廉也は頷いた。

廉也は日ごとに回復に向かった。

そんなある日ゆかりが病院を訪ねてきた。

「みゆさん、大丈夫?」

「ゆかりさん、私は大丈夫です、廉也さんも意識を取り戻したんですよ」

「そう、良かったわね」

みゆはゆかりを廉也の病室へ案内した。

ドアを開けると、廉也がベッドに横になっていた。

「廉也、大丈夫?」

廉也は声のする方に顔を向けてゆかりを目視した。

「ゆかり」

「ああ、よかった、命が助かっただけでも神様に感謝しないとね」

「ああ、そうだな」

それからまもなくリハビリの日々が続いた。

廉也の右足は全く動かない。