白々と夜が明けて、朝を迎えた。

「みゆ、体調は大丈夫か、だいぶ乱れた、すまん」

「大丈夫ですよ」

「早速健志のところへ行って、アメリカ行きを相談しよう」

「そうですね」

「みゆ、俺は卑怯な手を使った」

みゆはなんのことだかわからなかった。

「なんですか」

「避妊しなかった」

「えっ?」

「みゆが妊娠したら、絶対に俺から離れられないだろう」

「廉也さん」

みゆはこんなにも愛されていることに喜びを感じていた。

「嬉しいです、一年後は新しい家族が出来るんですね」

「怒ってないのか、相談もせず、勝手に家族を増やすことをして」

「何言ってるんですか、私も早くしないと高年齢出産で危険が増えます、だから廉也さんの赤ちゃんほしいです」

「そうか、やったあ」

廉也は子供みたいにはしゃいでいた。

そんな廉也の姿を見て、心が暖かくなった。

みゆはこの幸せがずっと続くように願った。

廉也とみゆは健志の病院へ向かった。

「どうしたんだ、みゆ……さん具合悪いのか」