嬉しくなって思わずはしゃいだその時、保健室に近づく足音が聞こえてきた。 多分、その音に気づいたのはわたしと藍くん、同時だった。 気づいた直後、不意をつかれるように腕を引き寄せられた。 そして――。 「失礼しまーす。先生、いませんかー?」 保健室の先生を探しにきたのであろう女子生徒が入ってきた。 わたしは――あっという間にベッドに連れ込まれ、掛け布団に包まれてわたしが藍くんを押し倒す形になっていた。 「あい――」 開きかけた口を閉じられ、藍くんは自分の口元に人差し指をたてる。