こんなのお節介かもしれない……。 でもお腹を空かせているのに放っておくなんて……っ。 心の中で何秒かの間葛藤し、やがて後者が勝った。 このお弁当が、だれかの役に立つのなら……! 「あっ、あの、もしよかったら、わたしのお弁当分けましょうか」 緊張のあまり、口から出たのは上擦った声。 けれどその声に、目の前の男子がこちらを振り返った。