そして藍くんのそばに腰を下ろし、膝の上にトレーを置く。 おかゆをれんげで掬い、ふーふーと冷ましてから「どうぞ」と藍くんの口元に差し出した。 「あーんしてくれんの?」 「そ、そうだよ」 「へー、最高かも。このシチュエーション」 「なっ……。さ、冷めちゃうから早く食べて……っ」 藍くんは不敵な笑みを浮かべ、口を開けてぱくりとれんげを頬張る。 すると直後、気だるげだった瞳にわずかながら光が灯る。 「うまい……」 「へへ、本当?」