冴えないモブ先生の正体はS級王子様!?

「瀬音はちがいますよ」

スッとドアが開いて、そこに立っていたのは奏せんせいだった。
あれ?そう言えばいつの間にたてつけが良くなったんだろう。
奏せんせいが直したのかなって、今はどうでもいいことを思った。

「瀬音は本当によく頑張ってました」

「水瀬せんせ…」

「だってカンニングするんなら全教科しません?どうせリスクを犯すならなんで社会だけなんですか?瀬音は頭よくないけどそこまではバカでもないでしょう」

「ちょっとバカって!」

「バカじゃないって言ったんだよ」

「頭よくないって!」

「うるせーな」

「まっ…まぁまぁ…そうよね…瀬音さん…ごめんなさい…」

「…すまなかったね。考えてみれば…そうだな…」

「どこをどう考えて納得したんですか?頭よくないけどのとこ?どうせだったら全教科カンニングしろってとこ?どっちにしても疑われたことは忘れません!」

「瀬音さん…本当にごめんなさい…」

「…もういいですよ。分かってくれたみたいだし…」

甘いかなって思ったけれど、もういいんだ。
奏せんせいが味方でいてくれたから。
信じてくれてたから。

だって奏せんせいのために頑張ったんだもん。
それだけでじゅうぶん。