中間テストが終わって、各教科の採点結果が続々と返ってきた。

五教科中、二教科が赤点…。
他の二教科は60点そこそこ。
残すは社会、一教科のみ。

金曜日。三時間目。

いよいよやってきた、社会の時間。
奏せんせいが採点済みの答案用紙を持って、教室に入ってきた。

たぶん、私ひとりがものすごく緊張してる。

凛子は四教科とも90点以上だった。
社会だってきっとヨユー。

奏せんせいが順番に名前を呼んで、生徒達が教卓まで取りに行く。
答案用紙を見せあったりして、みんなハシャいだりからかいあったりしてる。

「次はー、瀬音」

「…はい」

心臓がバクバクいって、くちから飛び出しそう。

「瀬音はーっと…よく頑張ったな。クラスでトップだ」