そう宣言した日から、あっという間に日々は過ぎていき、ついにその日がやってきた。
「……緊張する。」
「ついに今日だね。頑張ってね。」
「うん!明日ね。」
お互い別れの挨拶をすると、唯は、矢島の元に、私は、瞬の教室に向かった。私も、いつかあの二人みたいなカレカノになりたいなと思っている間に、ついに瞬の教室に到着してし
まった。私は、緊張しながらも、意を決して、教室に入ろうとした。
でも、入れなかった。だって、教室で男女が向かい合って、話していたから。しかも、男子の方は、私が会いたかった人だ。嫌な予感がする。胸がざわざわした。
「好きなの、瞬のことが。」
女の子がそう言うと同時に、瞬が彼女を抱きしめる。
「俺も好きだ。」
手放さないように強く彼女を抱きしめていたその顔は、今までみたどの瞬間よりも幸せな顔だった。
それを見た瞬間、気づいたら足が動いていた。