朝、起きた。ベッドの中。ワンルームマンションだ。今日は仕事がない。
　テレビをつけた。CZTVで「ウエイクアップティービー」がやっている。お天気お姉さんの「ゆきちゃん」が出ていた。目の切れ長な、鼻筋の通った男性のような顔つきをした女性だ。俺は毎日「ウエイクアップティービー」でゆきちゃんを見るのが日課だった。ゆきちゃんはかわいく、つやっぽかった。
　俺はゆきちゃんの顔にみとれた。

　俺は二度寝した。そうして再び起きた。昼だった。それはうだるように暑い真夏。俺は半袖のパジャマ姿。
　俺はキッチンに行き、お茶碗をとってご飯をよそった。冷蔵庫からウインナーの入った袋を取り、はさみで切って、ウインナーを取り出し、皿に載せると電子レンジに入れてあたためた。ポットにはブラックコーヒーが入っている。そこからカップにコーヒーを注いだ。
　俺は昼ごはんを食べた。卵かけごはんにウインナー。ブラックコーヒーだ。朝ごはんを食べ終わると、食器を片し、洗う。
　俺は洗面所へ入った。洗面台にたった。鏡がある。さえない顔が写った。
　漆黒のつややかな黒髪のショートヘア。たれた細い目。黒い瞳。鼻筋は通っている。上唇は薄い。無精ひげ。浅黒く日焼けした肌。
　俺は洗面台に置いてあるコップに入った歯ブラシをとる。歯磨き粉のチューブをとり、はぶらしにつけた。そうして歯を磨いた。コップをとり、水道で水を入れ、うがいをした。コップを洗い、歯ブラシを洗って、はぶらしをコップに刺した。
　洗面台に置いてあるシェービングクリームを取った。クリームを口元に塗った。髭剃りを取る。髭剃りで髭をそった。
　俺は半袖のワイシャツにスラックスをはいた。ベルトを締める。玄関へ行き、革靴を履いた。