友達以上恋人未満の片想い

次の日、いつも通り実里と登校すると、隣の席の星野がそんな俺たちに優しく微笑んできた。



「あ、あのね、小春。実は(りょう)と付き合いだしたんだ…」



実里がへらっと笑って告白をすると、星野は驚いたように目を見開いた。



無理もない。星野は実里と仲がいいから江戸川先輩を好きなことくらい知っている。


昨日実里が失恋したことも。



「俺から言ったんだ。先輩に失恋したなら、俺と付き合ってって。実里のことずっと前から好きだったから」


「あ、そうなんだ…」



星野が根掘り葉掘り聞くような面倒くさいタイプじゃなくてよかった。


たとえ軽蔑されても罵られても、俺の気持ちは変わらない。


実里を誰にも取られたくない。





「あれ、実里ちゃん」



放課後、実里と靴箱に向かう途中の廊下で、爽やかな笑顔を振り撒きながらあいつが軽く手を上げてきた。



「あ、先輩…」


「今帰りなの?」


「はい。先輩は…彼女さんを待ってるんですか?」