友達以上恋人未満の片想い

「よかったー。手作りなんて慣れてないから、まずかったらどうしようって思ってたんだ」


「ありがとう、美味しいし嬉しい」



赤く染まった夕焼けが、笑った実里を優しく照らしていてとても綺麗だった。



「…頂上、いつの間にか過ぎちゃってたね」



ゆっくりと下がっていく景色を見下ろしながら、実里が小さく呟いた。



「…そうだな」



やっぱり景色なんかよりも、実里の横顔から目が離せなかった。


悲しそうに揺れている瞳は、どこか遠くを見ているようなそんな気がした。





「ありがとね、遼。家まで送ってくれて」


「…おう」



言いたいことはもっとたくさんあるのに、何も出てこない。


何から言えばいいのかわからない。



「…実里」


「ん?」


「目、閉じて」



実里は首を傾げながらも素直に目を閉じた。