友達以上恋人未満の片想い

「遼が謝ることじゃないよ」



…ほらな。



「私が不安にさせてたんだよね。でも先輩は遼が言ってた通り過去のことだから。心配しなくていいんだよ」



実里は気づいていない。嘘をつく時、実里は無理して笑うってことに。


実里は今、揺らいでいるんだ。



「…遼?」



頰にそっと手を当て顔を近づけると、実里は赤くなりながらもどうするべきかわかったように目を閉じた。


二回目のキスは、実里との糸を繋ぐように長く時間をかけてした。



「…ごめん、急に」


「ううん。…頭の中が遼でいっぱいだよ」



実里には余計なことを考えないでいてほしかった。


俺だけを見ていてほしい。





「あ、遼おかえりー。そういえばリビング掃除してたらあんたの昔のアルバムいっぱい出てきたから、部屋に置いといたよ」



洗面所で手を洗ってからリビングに顔を出すと、夕飯を作っていた母さんが二階をおたまで差してそう言ってきた。



「ああ、わかった」