高校2年生に進級して初めての定期テストが終わり、廊下には順位が掲示されていた。 「今回も2位か...」 「彩那ちゃん、十分すごいことだよ!」 そう言って、親友の伊崎結佳《いざきゆいか》は励ましてくれるが、私には1位じゃないと意味がない。 そして、この後待ち受けているだろう"地獄"も変わらない。 でも、1年のときから私が1位を取ったことは一度もない。