30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです

「ごめんなさい。全部、私が悪いの……!」
涙が滲んできて両手で自分の顔を覆う。

とめどなく溢れてくる涙を見られたくなくて給湯室から出ようとした、そのときだった。

「よかったぁ」
後ろからそんな声が聞こえてきて美加が振り向いた。

すると本当に安心した表情の大翔が笑いかけてくる。

「実は僕についている生霊の仕業じゃないかって、本気で考えてたんだ。場所を変えても同じようなポルターガイストが起きるし、あぁ、僕はもうダメなんだって思った。美加ちゃんに完全に嫌われたって」

「嫌うだなんて、そんな」
美加は全力で否定する。

なによりも大翔はなにも悪くないのだから。