繁華街は騒がしくて、明るくて、行きかう人たちは楽しそうに見えて、眩しく感じた。

歩いているとたまにちらっと振り向かれる。

きっと制服で、寒いのに上着もなく、上履き姿の私がこの場に不格好だからだろう。

自分を恥じるものの、どうすることもできない。

居たたまれなくて、身を隠すように少し細い道に入ってしまった。


「動くな」

耳元で聞こえる低い声。

気が付けば口にタオルをあてられて、気を失っていた。