添い寝だけのはずでしたが

「その後は、話しかけても素っ気ないの」


 寂しそうに肩を落としている。


 さっきはシオンと重ねているって思ったけど実はその逆だったりして……。


 葵さまはそれで振り切ってるつもりかもしれないけど、こうやって隠れファンを作っているとしたら、罪な男だよね。


「よし、出来た!」


 思いのほか時間がかかってしまったけど、なんとか仕上げることができた。


「やったね! 職員室に用事があるから持って行くよ。先に帰ってね。エマは部活してる友達を待ってるからまだ帰れないの~」


「そんな、悪いよ」


「課題をしてる横で話しかけて迷惑だったよね……せめてものお詫び。ダメ?」


上目遣いにかわいく言われて、思わず頷いてしまった。


いつも相手にしていないし、今日ぐらいは……と思ってしまった。


「じゃあ、また明日」


 小走りに廊下へと向かう姿もかわいらしい。


 思わず手を差し伸べたくなっちゃうような子だよね。


まさか、ロッカー室に私を閉じ込めたなんて……やっぱり思いたくない。


私も片付けを済ませて、教室を後にした。