「申し訳ありませんでした……」
 

もう、面倒くさい。


とりあえず謝っておこう。
 

そんな投げやりな気持ちも、葵さまには見透かされていた。


「謝れば済むと思うなよ。今から反省会を開く。すぐに俺の部屋に来い」
 

は……反省会!?
 

何をさせられるの? 意味不明過ぎて怖い。


玄関から動けないでいると、葵さまに腕を強引に引っ張られた。


「や、やめて! 自分で行くから離して」


「メイドでいる限り、常に俺がルールだ。分かったな」
 

自分の立場を改めて思い知らされた。


友達になりたいなんて……おこがましいにも程がある。


ただ俺様なだけじゃない。


水島葵と私は主従関係にあり、その命令はおそらく絶対。


これから先、一体どうすればいいの!?