添い寝だけのはずでしたが

夕食まではゆっくりしていいと言われ、疲れていることもありその通りにさせてもらった。


荷物の整理をした後、クローゼットにかかっているメイド服に着替える。


フリルの大きな白いエプロンはかわいらしくて、自分には不似合いな気がする。


落ち着かないけど制服のようなものだし、仕方ないよね……。


使用人専用の食堂で夕食をとり、お風呂まで入らせてもらった。


まるでゲストのような扱いで、なんだか申し訳ないぐらい。


葵さまの対応にどれだけ手こずるのか想像もつかないけど、衣食住も充実していてこれでバイト代がもらえるなんて、すごくありがたい。


就寝時間まで自分の部屋で過ごし、葵さまの部屋へと向かう。


お屋敷の中はとても静かで、これまで一度も葵さまらしき人とすれ違うこともなかった。


そういえば葵さまっていくつぐらいだろう。


私のことを警戒しないでいてくれるといいな。