添い寝だけのはずでしたが

こんなときに、初めてキスするなんてずるい……。


「泣くなよ……俺が全部叶えてやるから。寧々はもう、思うようにすればいい」


 私がどうしたいのか、結局どうするのか……自分でも理解していないのに、葵さまはもう気付いている。
 

きっと、葵さまにはお見通し……。


「別に、そんな遠い距離じゃない。毎日会えなくても、平気だろ。たまに帰ってくるから、大人しく待ってろよ」


 ほらね、もう……私がここに残ることが前提になっている。


 葵さまに言われて、そうしたかったのだと気付かされる。


「不安にならないの? 気持ちも離れてしまうかもって……」


「そうだな……そうならないように、努力する。それに俺らなら……大丈夫だろ?」


「うん……」


 葵さまの顔が少しずつ近付いてきて、ゆっくりとキスをされた。


 ドキドキする……。


 唇がそっと触れる優しいキス。


 見つめ合って、また触れて……と、何度か繰り返す。