添い寝だけのはずでしたが

ここはしばらく使われていないらしく、全体を網やブルーシートで覆ってある。


 中は薄暗くて1階の教室に入ると机も撤去された後で、誰もいない教室にふたりしかいない状態。


「ここじゃなくても良くない?」


「人が来るところだと邪魔が入るし、どうするのが一番いいのかよく考えてね」


クスッと笑ったかと思うと、スカートのポケットの中を探られた。


 そしてスマホを取られたかと思うと、突然勢い良く突き飛ばされた。


「きゃっ」


冷たい床に転げたところで、教室のドアを閉められる。


「葵さまと別れる決心がついたら、ここから出してあげる」


「ちょっと、エマちゃん!?」


 立ち上がってドアを開けようとするけど、建付けが悪くなっているのか鍵をかけられているのか分からないけどびくともしない。


「合宿の後、パパが葵さまに脅されたの」


 え……。


「どういうこと?」