添い寝だけのはずでしたが

モヤモヤしながらお屋敷に戻り、就寝時間に合わせて支度をする。


宇治山くんに言われたことを葵さまに相談した方がいい?


自分で解決しないといけないと頭では分かっているけど、葵さまに頼りたい気持ちもある。


それに、話しても怒らせるだけかもしれない。


お前に隙があるからだと言われればそれまで。


やっぱり黙っていよう……。


葵さまの部屋へと移動すると、今日は珍しく先にベッドに寝転がっていた。


 ベッドサイドから葵さまの顔を覗き込むと、静かに眠っている様子。


 その寝顔は穏やかで、つい見とれてしまう。


 私がいなくても眠れるようになったら添い寝係の契約は終了だよね。


 そうすると私がここにいる必要はなくて、葵さまとも会えなくなる。


 考えたくないけど、いつかそういう日はやって来るよね……。


「ふう……」


 自然とため息を漏らすと、寝返りを打ったタイミングで葵さまが目を開いた。


「起こしてしまい……ました?」


 声をかけると、軽く首を横に振っている。


「別にいい。お前も横になれよ」


「はい……」


葵さまの隣に寝転び、顔を合わせるのも気恥ずかしいから反対を向く。


「帰りが遅かったな……」