添い寝だけのはずでしたが

 宇治山くんはニコニコとしている。


「そんなに驚かなくても。今日も言ったけど、寧々ちゃんのことを大切にしたいって思うんだ……俺と付き合って欲しい」


 びっくりした……。


 あまりにストレート過ぎる告白に、戸惑う。


「そ、それは……」


「別れられないなら、俺から水島に言うよ。寧々ちゃんに優しくできないようなやつと付き合う資格はないって」


「葵さまは、みんなが見ていないところでは、優しいときもあって……」


「それでも、あれは彼女にする態度じゃないよ」


 本当の彼女ではないし……とも言えず、口ごもってしまう。


「困らせてるなら……ごめん。だけどもう少し真剣に考えてくれると嬉しいな」


「うーん……」


 断りきれずに、曖昧な返事をしてしまった。


 葵さまとは本当に付き合っているわけじゃないし、宇治山くんがこう言ってくれるなら、真実を話して真面目に向き合うのも悪くないのかな……。


 そうは言っても、学園では葵さまと付き合っているフリをして、宇治山くんを心の支えにしてこの先頑張っていく自分の姿を思い描くことなんてできない。


 私はそんなに器用じゃないし、今は目の前のことを精一杯頑張るだけ。


 今は引き下がってくれそうにないから、少し時間を置いて断ろう……。