添い寝だけのはずでしたが

渋谷にも言ってなかったのをすっかり忘れていた。


「実はそうだ。不眠症の治療に、添い寝係がいた方がいいらしくて……それでだな」


「添い寝!? え、やば」


 いや、なんだかどんどん墓穴を掘っている気がする。


「まあ、勝手に想像してくれ」


「どういうことだよ! 分かんねーよ」


 逃げても追い回してくるから、観念して話すことにした。


「寧々は……俺の不眠症の改善に雇われた、メイドだ。最初は半信半疑だったけどな。今は側にいてくれるだけで、穏やかに眠れる日がある」


「驚いた! そうだったんだな」


「うちにいる間は学園に通うし、彼女のフリをさせた方がいいかと俺の判断でそうした。本当は彼女でもなんでもない……」


「そっか! それで長年の不眠症が治るなら、寧々ちゃんの効果絶大だな。もうこのまま付き合っちゃえ~」


他人事だと思って、ふざけたやつだ。


 こっちは深刻に悩んでるのに。


「俺の想いなんて一方通行だからな……」