添い寝だけのはずでしたが

「まあな。渋谷に頼んだことを父親が激怒して、少し面倒なことになった」


「そうだよなー。うちは貸しができたって大喜びしてるけどなっ」


 渋谷とうちの父親は金銀高校の同級生で、ライバル同士。


 ずっと何かの因縁をつけては張り合っている。


 それが相乗効果を生み、今のお互いの地位があるといっても過言ではない。


うちの父親は色んな事業を手掛けていて、最近は上層階級をターゲットとした飲食店の経営にも手を出している。


寧々を連れて行ったのも、そのうちの一店舗だ。


 そして5つ星ランクのホテルへの出店を制覇したい野望も、SIリゾートからは拒否されていて交渉が難航している。


 それが今回のことで、更に父親を不利な状況に追い込んでしまった。

 申し訳ないとは思うものの、寧々の安全が第一だったし仕方のないことだと思っている。


 それに事業を手広くやるのもいいけど、俺は……こうだと思ったことを突き詰めたいから、父親の経営方針にはあまり賛成できないところはある。


「さっきそこでエマちゃん見たぞ。普通の顔して学校に来てるけどいいのかよ。また寧々ちゃんに何かやるんじゃね?」


「あいつの親に圧力かけておいたから大丈夫」


「怖っ」