添い寝だけのはずでしたが

「一緒にいて恥ずかしいよね……」


「全く。お前のそういうところ、庶民だって分かりやすくていい」


これは褒められているのか、ディスられているのか……。


「いつも通り美味そうに食えばそれでいいから」
「それでは遠慮なく……」


一口頬張り、食べたことのない美味しさに歓喜する。
もう言葉にならない。


「んーっ」


「面白いやつ……まあ昨日まで大した物、食ってなかったしな」


 ハッ……。


 そうだよね、普段からこんな高級店には行き慣れているはずの葵さまに、ド素人が作ったオムライスを食べさせたんだよ!


 美味しいとは言ってくれていたけど、無理していたのかも……。


 ここ数日の葵さまは、信じられないぐらい優しいからね。


「昨日は……」


「どんな料理でも、作った人の心がこもってるとうまいよな……」


 意外な言葉に驚いてしまう。


 すると、葵さまがにこやかに笑った。