添い寝だけのはずでしたが

「本当にごめんなさい……」


「ああ。海が荒れてるしもうホテルまで戻れないよな。不安なら、このまま一晩中話そう」


「えっ、それは葵さまに悪いからいいよ」


 本当は不安でいっぱいだし、こうやって葵さまと話しているとすごくホッとする。


 ずっと話していたいけど、そういうわけにもいかないよね……。


「俺のことは気にするな。お前がどうしたいかだ」


 私が……どうしたいか……。


「気持ちは嬉しいけど……明日の移動手段とか、船の予約とか、色々分からないことが多いから誰かに聞かないと。それに先生や千咲ちゃんにも連絡しないと」


「そういうの、別にいいから。俺の方が動けるだろ、そういうときは素直に頼め」


「う……ん」


 人に物を頼むのが結構苦手。


 しかも相手は葵さま。


「何でも自分ひとりでやろうとするな、たまには俺を頼れよ」


 そう言われることで、今の自分が物凄く不安な気持ちでいっぱいだということを再認識した。


できることなら、私だって葵さまに頼りたい。


だけどそんなこと許されるのかな……。


「どうする?」


「それは……」


「今すぐ俺に迎えに来て欲しい?」