添い寝だけのはずでしたが

そっか……私たちがホテルに戻れないことは知らないよね。


「あのね、スマホを探してるうちに船が出航しちゃって」


「そうなの? 災難~」


 あまりにあっさりした返事で、拍子抜けしそうになる。


「このみちゃんの体調が悪くて、代わりに私が電話に出たんだけど……」


 今の状況を簡単に説明して、明日船が出れば朝一でホテルに戻ると説明した。


「分かった、エマに任せて? もちろん葵さまにも話しておくね」


 何となく、葵さまとエマちゃんが接触するのは嫌だと思ってしまう。


 だけどもしまた連絡がつかなくなれば、心配をかけるのは目に見えている。


素直にお願いしようかな……。


「ありがとう」


「困ってるからって、葵さまに迷惑かけないでね?」


「……え?」


「いつも寧々ちゃんが、葵さまの邪魔をしてるって気付かない? 授業中はいつも寝てるし、勉強に身が入ってない。以前はそんなことなかったのに」


そうなの? 私が葵さまの邪魔を……。