「で、どうする?」


やっとのことでベッドから降り、葵さまと向き合う。


手に汗を握り震える手を必死で押さえる私と、冷静かつ淡々とした口調の葵さま。


添い寝係が同世代の女だと分かっていても、この様子。


超イケメンでモテそうだし、女性の扱いにも慣れてる?


どうしよう……。


チラチラと葵さまの方を見る。


決断を委ねる割には、さほど私のことを気にかけていない様子。


ベッドの端の壁にもたれ、体は私の方へ向いているけど、その視線は葵さまが手にしているスマホへと向けられている。


見れば見るほどその美しさに見惚れてしまいそうになる自分に喝を入れる。


そこに感心してどうするの?


添い寝とか無理だよ。


ここはやっぱり断る方向で……。