もう、好きにはなりません。




小さい頃から、私を助けてくれる優しい悠里が、私は大好きなんだよ。


怖い悠里は嫌いだけど、隠せきれない悠里の温かさに私は気付けた。


「ねぇ、里奈。誤解してるんだよ、里奈は。」


中学の時のことも、姫野さんも一緒にいた理由も聞いた。


「本当に里奈のことが好き。信じてくれる?」


私を一旦離してから、真っ直ぐな目で告げてくる言葉。


「信じるよ、だって……私も、悠里が好きだから」


「……え」


「ずっと、悠里が好きだった。忘れようとしても、悠里は私を追いかけてくれて、結局また、好きになった。優しい悠里が大好き。」


「信じられない……」


そう言って、私をまた抱きしめた。


「今度は悠里が信じられなくなったの?悠里、私のこと、好きなんでしょ……?」


抱き締め返して、悠里に聞く。


「愛してる」


だんだんと悠里との距離が近くなり、甘く、優しく、唇が重なった。