「全然大丈夫だよ!どうして?」 「いや、悩みごとしてたっぽいし、何かあったら言ってね、って、ごめんなんか。偽善者ぽくて」 頬を少し赤らめて、片手で頭を搔く佐山くん。 「あっ、確かにすこし、考え事してたかもしれない……」 チラリと隣の席の悠里を見ると、パチリと悠里と目が合った。まるでつまんなそうなものを見る目。 興味なさそうな目。