給湯室。
 ここなは、ポケットのスマホを取り出した。メールをチェック。光一と秘密のメールアドレスと名前でメールを交わしているのだ。
 「旅に出よう」
 と、書かれてある。
 ここなはスマホをポケットに入れた。

 回想
 それは、光一と中華街に行ったときのことだった。光一とここなはアフロヘアのかつらをつけ、サングラスにマスクをしていた。はたからみたらバカップルだ。
 そこで光一は今度一緒に休暇とって京都にいかないか、と誘われた。ここなは、承諾した。
 光一は特急券を買ってきて、ここなに渡した。そのとき光一は「旅に出よう」と言った。
 二人は休暇をちょっとずらして一致させた。つきあってると、ばれないためだ。 
 回想終。