ここなは、駅についた。プラットフォームに入る。そこには光一の姿が。光一もサングラスにトレンチコートを着ていた。ボストンバッグを持っていた。光一はここなを見た。ハンサムだった。
 「ヒッキー」
 と、ここな。光一と内緒で会うときのあだ名だった。
 「なっつ」
 と、光一。
 やがて、特急が来る。
 光一とここなの前に電車の入り口。入口が開く。光一はここなに先に行かせた。
 ここなが、電車に入った。光一が乗り込んでくる。二人、指定席に向かう。
 コンパートメントの前。光一がコンパートメントのドアを開けた。がらがら。ここなが入った。光一が入った。席が向かい合っていて、机があった。
 「へえ」
 と、ここな。
 ここなはソファに座った。光一はここなの向かいに荷物を置き、ここなの隣に座った。
 「え、隣?」
 と、ここな。
 「いいじゃん」
 と、光一。
 「もう」