昨日あった出来事を全て咲希ちゃんに話した…。

「嘘でしょ!?莉花?まじで言ってるの!?」

「うん…。喜多川くんが来てくれなかったらほんとにやばかったかもしれない…」

「うん…そうだね。莉花…ごめんね。私が気軽に誘ったせいで莉花に怖い思いをさせちゃった…」

「咲希ちゃん…?」

「ほんとにごめん。私、忘れてた大人の男の人がどんなに怖いのか…」

「咲希ちゃん。私は咲希ちゃんに謝ってほしくてこの話をしたんじゃないよ。しかも提案にのったのは私の意思。咲希ちゃんのせいじゃない。しかも悪いのは咲希ちゃんでも梓ちゃんでも麗奈ちゃんでもなくてその男の人でしょ?だからもう謝らないで。」

「り゙が〜。大好き!ずーと友達でいようね!」

「ふふ!うん!もちろんだよ。」

「何の話をしてんだよ。」

「うわっ!びっくりした!涼太?どうしたの?」

「いや、単純に何の話か気になっただけだから。喜多川の名前も聞こえたしな。」 

「えっ!涼太、喜多川くんを知ってるの?」

「何言ってるの、莉花。常識でしょ?喜多川舜夜くんは蘭穿のトップだからね。」

「うそ…あの人が…?じゃあもしかして拓真さんも…?」

「そうに決まってるだろ?宮良拓真は蘭穿のトップの付き人であり蘭穿のNo.2。の超大物だぜ?」

「そ、そうなんだ…、、知らなかった…」

「まあ、莉花が知らないのは分かってたことだけどね。でも架谷。どうしてそんなに知ってんの?蘭穿の情報。トップシークレットのものまで入ってるみたいだし?」

「あー、俺が蘭穿の動向を阻止するために木沢さんが創られたルーゼの幹部だからだ。」

「うっそ!架谷ってあのルーゼの一員なの?」

「ルーゼって何?」

「嘘だろ…莉花。ルーゼも知らないのか?」

「う、うん…ごめん。」

「いや、謝ってほしかったわけじゃない。」

「えーっと、ルーゼっていうのはな簡単に言うと蘭穿を倒すために動いてる集団かな?」

「まあ、そういうことだ。」

「そうなんだ…分かった。でもどうしてそんなことをするの?」

「は?」

「蘭穿の人たちってみんないい人でしょ?」 

「本気か?莉花。蘭穿がいいやつなわけ無いだろ?あいつらは当たり前のように人も殺すし喧嘩もする、ヤバい奴らなんだよ。特にトップの喜多川はな。」

「ちょっとまって架谷。今、それをいっ…」

「それは違うよ!」

それは違うってなぜか言い切れる自信がなぜか私にはあった。

「は?莉花?」

「だって喜多川くんは、昨日私を助けてくれたもん!そんな優しい人がそんなことをするわけないじゃん!」

「助けてくれた?何かあったのか?」

あ…これって言ってもいいの?

私が悩んでいると咲希ちゃんが私の耳に口を寄せてきた。

「莉花。一回落ち着いて。架谷には言わないほうがいいかもしれない。」

「どうして?」

「だって莉花は喜多川くんのことが好きなんでしょ?」

「なっ…!」

「だから、架谷にそれを言っちゃうと蘭穿を敵視してるルーゼの幹部の架谷に言ったら最悪もう会えなくなるよ?喜多川くんに。莉花はそれでもいいの?」

「えっ…、、それは絶対にダメ!」

「じゃあ、架谷を誤魔化さないとね。」

「うん…!」 

「おい莉花、前沢。お前ら何の話をしてんだよ?」
「架谷には関係ないでしょ?莉花と私の秘密の話。」

「は?」

「そ、そーなの!」

「あ、ああ。分かった。」