麗奈ちゃんが部屋を出てから4分くらい後、急に部屋の扉が開いた。するときれいな男の人が入ってきた。

「ここかな?」

「は?誰だよテメェ!」

その人は私たちを見ると話しかけてきた。

「あー、やっぱりここみたいだね。大丈夫?」

「あ…」

「だから、誰だって聞いたんだよ!」

「んー、俺はその子と話してるの、邪魔しないでね?」

「は?何言って…」

ドスッバンッ

えっ…?どういうこと?今、え?

「さてと…大丈夫?」

「は、はい…ありがとう、ございます…」

「んー、じゃ、まず服着よっか。」

「あっ…!」

「あっち向いとこうか?」

「いっいえ!だいじょうぶてしゅ…」

んー、眠たい…

「え?あ、ちょっと…」

何か言ってる…でも聞き取れない…

「あー、この子も飲まされてたんだ、お酒…」

「やってくれるね…こいつ」

50分後…

んっ…んー、あれ?ここは、どこ?

気が付くと見知らぬソファーに寝かされていた。

「あー起きた?」

ん…?この人、誰…?

「あ~俺?俺は舜夜サマの付き人の拓真。よろしく。」

「拓真…さん?」

「そっ〜、で、ここは、夕凪の近くのホテルの中〜」

ほ、ホテル?の、中?えっ?

「あ、あの私…どうしてこんなところに…」

「あー、何も覚えてないのねー」

「んー、ざっと言うと襲われていたあんたを助けてホテルに連れてきたってとこかな。」

襲われてた…?私が…?

はっ!あんまりはっきりとは覚えてないけど確か…知らない男の人が…私を…ズキッ。

あ、また嫌なことを思い出しちゃった…

「?大丈夫?」

「は、はい!大丈夫です…」

「そっ、ならいいや」

「立てる?家わかる?」

「は、はい…大丈夫です…」

「じゃ気をつけて帰ってねー」

「あ、あの!私を助けてくれたのは…誰なんですか…?」

「あー、それは俺の付き人の舜夜サマ。」

「シュンヤサマ?」

「そー、我ら蘭穿組のわ」

「おっと、そこまで。」

「あーこれはこれは舜夜サマ。この子も目が覚めましたよー。」

「そっか、分かった。」

「ねぇ、君帰れる?大丈夫?」

「あー、家はわかるっぽいですよ。」

「ほんと?じゃ送るよ。」

「いいよ。舜夜サマが送るくらいなら俺が送るから。」

「大丈夫。彼女も無事に俺が送り届けるから。」

「そうすか。りょーかいでーす。」

「じゃ、行こうか。んー、名前は?」

「み、宮橋…莉花です…。」

「宮橋さんね…。分かった。じゃあ宮橋さん。行こうか。」

「は、はい。」