「おっ、俺と付き合ってください」

ああ…。また、また断わらないといけない。

「ごめんね。森君の願いには答えられない」

「そっそっか。」

ああ…。また、また悲しい顔をさせてしまった。

何で皆は私なんかを…。

「莉〜花!! またまた愛の告白されたの!?」

「えっ、えーとそう、だね。」

「相変わらずモテますね~。私の親友は」

「冗談はやめてよ、咲希ちゃん。」

「え〜。冗談じゃないよ。」

そうやっていつも冗談を言ってくる咲希ちゃんこと
前沢咲希。

明るく美人でノリがいい大切な私の親友。

その性格からか咲希ちゃんはとってもモテる。

「咲希ちゃんこそ祐希くんとはうまくいってるの?」

「えっえーと…。昨日初めて大人の階段を上りました。」

「えー、すごいね。いいな私もしてみたいな。」


「えっ…。莉花はもうとっくに経験済みかと思ってた。」

「私が?ないない。彼氏だっていたことないし」

「そっかー。まっ、でも莉花ならすぐできるよ。すぐ近くに莉花のこと大好き男子がいるからねぇ。」

「んっ?今なんか言った?」

「あっ、ううんなんでもない。」

「そっか。あっ、それより早く行かないと授業始まっちゃうよ。」

「そっそうだね。行こー!」

「うん!!」