何度も口付けをする。
「陽」
火照った顔、潤んだ瞳 荒い息。
俺の理性をさらに壊す。
「陽、もうやめ」
「言ったでしょ?途中でやめるのは無理って。
・・・その顔、すごく唆る。かわいいよ、渚」
唇を軽く舐めると反射で少し口が開く。
ゆっくりねじ込めば、背中に腕を回して服を握った。
恐怖、緊張、さまざまな感情からの行動。
それが悪化に繋がるとも知らずに。
頭を抑えて逃げられないようにする。
酸素を求める声も、苦しさでくぐもる声を
聞いてさらにいじめたくなる。
こんな加虐心が自分にあるなんて驚いている。
優しくしたい、渚のペースに合わせなきゃ、
頭ではわかっていても体がいうことを聞かない。
(本当に可愛い。
渚の全てを独占したい)
唇が離れてまた求めようとしたらビンタされた。
「少しは手加減しなさいよ、バカ」
肩を上下させて真っ赤な顔で睨む渚に正気になった。
「ごめん、つい。
ほんとごめん、渚。
その、断りを入れたとはいえ、一方的にあんな
攻め方。あ、水飲める?」
頷くと急いで階段を降りていった。
渡されたペットボトルは蓋が開いていた。
「ありがとう」
蓋をとって少し飲む。
「気にしないで、別に不快ってわけじゃなかったし」
「・・・渚はあんな攻め方が好みってこと?」
「いや、好みってわけじゃない、けど。
・・・まぁいいよ、
陽のことはできる限り受け入れる。
ほんとに嫌になったら今みたいにはっきり
拒絶するから」
「わかりました、あと俺から一ついいですか?」
いつになく真剣な顔にこっちも緊張してしまう。
「なに?あとなんで敬語?」
「なかなか癖がぬけなくて。
・・・先に言っておきますね。
結婚するまでキスより先のことはしない、
でいいですか?」
「・・・そんなこと?というか、長くない?
本音言うとキスより先のことされるかと思ってた。
その時は全力で抵抗するつもりだったけど」
呆気にとられていると陽は怒った。
「俺はそこまでケダモノじゃありませんよ。
それにこういうのははっきり意思表示しないと。
万が一、なんてことになったら大変ですよ。
俺はまだ責任が取れる男じゃありませんから。
・・・だからって浮気しないでくださいよ!」
「わかってるよ、情緒大丈夫?
それに私が浮気するように見える?」
「いや、全然。それに仮に浮気しようものなら
俺の深ーい愛で分からせてあげる」
「怖いこと言わないでよ。
あと、なんでちょっと楽しそうなの?」
(しっかりしてるな〜、陽。
まぁ私も1線は越えないようにって
思ってたし。)
「あのさ、変なこと、聞いてもいい?」
「なに?」
「なんで、そんなにキスが上手いの?」
今度は陽が顔を赤くする。
「が、がっかりさせたくなくて、やり方とか流れとかネットで調べて・・・。
ふ、深い方もいつかしたいなって思って、
タ、タカが外れるとはおもわかったけど」
だんだん語尾が小さくなって俯く。
「あのさ、陽」
「ん?」
「もう一度、キス、してほしい」
袖を摘まれてかわいい彼女からのかわいいお願い。
さっきみたいに荒くしないように
見つめ合った目が合図のように渚は目を閉じる。
今度は壊れ物を扱うように優しく触れる。
ー帰り道ー
指を絡ませて結ばれた手。
ずっと一緒にいた陽の手の大きさに
成長を感じつつも、特別な感じがして嬉しくなる。
手に力を込めると
「どうしたの?」
と紡がれる言葉すら愛おしい。
「・・・なんでもない」
(よろしくね、私のかっこいい彼氏くん)
「おかえりなさい、2人とも。
楽しかったですか〜?」
お出迎えしてくれたのは薫。
みんなには私の付き添いという事になっているけど
薫にはバレていると思う。
「そうだ、ちょっと見てください」
薫のスマホ。SNSの画面。
閲覧数は相当でトレンドにはイケメンと
書いてあった。
タイトルはナンパされた彼女と
失敗した男とかっこいい彼氏。
動画は私が男性に手を掴まれているところから始まり
2人が逃げていくところまで。
コメントは
彼氏、波風立てないようにしようとしてキュンとする
彼女、理解して逃げるの速w
彼女カッコいい
男性哀れw
これは正当防衛w
など溢れていた。
「かっこいいだって〜、彼氏くん?」
「うるさいですよ、薫さん」
後日、あの男性2人と同じ大学の人がいたらしく
学校にバレ肩身の狭い生活してると風の噂で聞いた。
「陽」
火照った顔、潤んだ瞳 荒い息。
俺の理性をさらに壊す。
「陽、もうやめ」
「言ったでしょ?途中でやめるのは無理って。
・・・その顔、すごく唆る。かわいいよ、渚」
唇を軽く舐めると反射で少し口が開く。
ゆっくりねじ込めば、背中に腕を回して服を握った。
恐怖、緊張、さまざまな感情からの行動。
それが悪化に繋がるとも知らずに。
頭を抑えて逃げられないようにする。
酸素を求める声も、苦しさでくぐもる声を
聞いてさらにいじめたくなる。
こんな加虐心が自分にあるなんて驚いている。
優しくしたい、渚のペースに合わせなきゃ、
頭ではわかっていても体がいうことを聞かない。
(本当に可愛い。
渚の全てを独占したい)
唇が離れてまた求めようとしたらビンタされた。
「少しは手加減しなさいよ、バカ」
肩を上下させて真っ赤な顔で睨む渚に正気になった。
「ごめん、つい。
ほんとごめん、渚。
その、断りを入れたとはいえ、一方的にあんな
攻め方。あ、水飲める?」
頷くと急いで階段を降りていった。
渡されたペットボトルは蓋が開いていた。
「ありがとう」
蓋をとって少し飲む。
「気にしないで、別に不快ってわけじゃなかったし」
「・・・渚はあんな攻め方が好みってこと?」
「いや、好みってわけじゃない、けど。
・・・まぁいいよ、
陽のことはできる限り受け入れる。
ほんとに嫌になったら今みたいにはっきり
拒絶するから」
「わかりました、あと俺から一ついいですか?」
いつになく真剣な顔にこっちも緊張してしまう。
「なに?あとなんで敬語?」
「なかなか癖がぬけなくて。
・・・先に言っておきますね。
結婚するまでキスより先のことはしない、
でいいですか?」
「・・・そんなこと?というか、長くない?
本音言うとキスより先のことされるかと思ってた。
その時は全力で抵抗するつもりだったけど」
呆気にとられていると陽は怒った。
「俺はそこまでケダモノじゃありませんよ。
それにこういうのははっきり意思表示しないと。
万が一、なんてことになったら大変ですよ。
俺はまだ責任が取れる男じゃありませんから。
・・・だからって浮気しないでくださいよ!」
「わかってるよ、情緒大丈夫?
それに私が浮気するように見える?」
「いや、全然。それに仮に浮気しようものなら
俺の深ーい愛で分からせてあげる」
「怖いこと言わないでよ。
あと、なんでちょっと楽しそうなの?」
(しっかりしてるな〜、陽。
まぁ私も1線は越えないようにって
思ってたし。)
「あのさ、変なこと、聞いてもいい?」
「なに?」
「なんで、そんなにキスが上手いの?」
今度は陽が顔を赤くする。
「が、がっかりさせたくなくて、やり方とか流れとかネットで調べて・・・。
ふ、深い方もいつかしたいなって思って、
タ、タカが外れるとはおもわかったけど」
だんだん語尾が小さくなって俯く。
「あのさ、陽」
「ん?」
「もう一度、キス、してほしい」
袖を摘まれてかわいい彼女からのかわいいお願い。
さっきみたいに荒くしないように
見つめ合った目が合図のように渚は目を閉じる。
今度は壊れ物を扱うように優しく触れる。
ー帰り道ー
指を絡ませて結ばれた手。
ずっと一緒にいた陽の手の大きさに
成長を感じつつも、特別な感じがして嬉しくなる。
手に力を込めると
「どうしたの?」
と紡がれる言葉すら愛おしい。
「・・・なんでもない」
(よろしくね、私のかっこいい彼氏くん)
「おかえりなさい、2人とも。
楽しかったですか〜?」
お出迎えしてくれたのは薫。
みんなには私の付き添いという事になっているけど
薫にはバレていると思う。
「そうだ、ちょっと見てください」
薫のスマホ。SNSの画面。
閲覧数は相当でトレンドにはイケメンと
書いてあった。
タイトルはナンパされた彼女と
失敗した男とかっこいい彼氏。
動画は私が男性に手を掴まれているところから始まり
2人が逃げていくところまで。
コメントは
彼氏、波風立てないようにしようとしてキュンとする
彼女、理解して逃げるの速w
彼女カッコいい
男性哀れw
これは正当防衛w
など溢れていた。
「かっこいいだって〜、彼氏くん?」
「うるさいですよ、薫さん」
後日、あの男性2人と同じ大学の人がいたらしく
学校にバレ肩身の狭い生活してると風の噂で聞いた。


