ー12月23日ー
「もう準備した?」
「もちろん、できてますよ〜」
学校祭のコンテスト商品の宿泊券。
使用期限は年末まで。
11月末に連絡をして予約をとり
いよいよ明日になった。
昨夜は女子グループのチャットが止まらなかった。
・これを機に進展しちゃったり!?
・告白されたり?
・その気があったらあの時断らなかったんじゃない?
など好き勝手に言われている。
(薫と恋人か、・・・どうしても執事の方がしっくりくる。私がそれを望んでいないからだよね。)
薫はあれからあの事には触れていない。
待つとは決めたけどやっぱり気になってしまう。
なにを隠しているのか、
私の他に誰に謝っていたのか、
薫がいつも通りすぎて演出なのかとすら思えてきた。
(明日、聞いてみようかな)
「ありがとうございます、明希さん」
後部座席、真ん中にボストンバックを挟んでホテルに向かう。
「いいんですよ、このくらい。
でもこのまま電車通学でいいんですか?
私は気にしませんけど」
「私も気にしないけど」
「お気持ちは嬉しいですけど、
変な噂がだったら嫌ですから」
薫は笑っていた。
いつもと変わらない顔で。
ホテルで手続きを終わらせて案内された部屋。
ツインベッドの端に荷物を置く。
「ひろ〜い!さすがスイート。
お嬢様のお部屋と同じくらいですね」
隣にいる薫はテンション上がっている。
「そうだね」
テーブルの上にはスイーツバイキングのお知らせ。
(おいしそう)
お知らせの隅に予約制と書かれていて肩を落とす。
(仕方ないか、・・・司のお菓子も美味しいけど
こういうのやってみたかったな)
「渚さん、少し付き合ってくれますか?」
「?いいけど」
貴重品を持って1階のロビーに向かう。
スイーツバイキングの立て看板の奥を進んでいく。
「え、薫?
ここ予約制だけど」
「大丈夫ですよ〜。すみません、予約した月島です」
受付けの人に案内されるまま着いていく。
「ごゆっくりお楽しみください」
「予約してたの?薫」
「もちろん、おじょー様、あ、渚さんが
興味ありそうだなって」
「ありがとう、でも私が興味なかったら
どうしてたの?」
いたずらに聞いてみると
「その時は、本当に僕に付き合ってもらおうかと。
でもさっきので心配は皆無になりましたけど」
「なんで?」
薫はクスクスと笑って席を立つ。
「部屋でチラシ見た時と予約制って気づいた時の
表情。あれで丸わかりです。何か取ってきますよ。
何がいいですか?」
「見て決めたいから私も行く」
からかわれてふてくされた私は
薫にもう一つ付け足す。
「一ついい?」
「どうしました?」
「今はクラスメイトの薫と来てるんだよ」
私の言いたいことを察したのか、
わかったと言って、ケーキを取りに行く。
トレーに乗せたお皿には一口サイズのケーキ。
いちごムース、モンブラン、チョコタルト。
飲み物は紅茶。
薫はトレーにたくさんのケーキを乗せている。
「どれも美味しそうだったから、つい」
席に着いてすぐに食べ始めた。
薫の美味しそうな顔で食べてみたくなった。
「美味しそう」
「もう準備した?」
「もちろん、できてますよ〜」
学校祭のコンテスト商品の宿泊券。
使用期限は年末まで。
11月末に連絡をして予約をとり
いよいよ明日になった。
昨夜は女子グループのチャットが止まらなかった。
・これを機に進展しちゃったり!?
・告白されたり?
・その気があったらあの時断らなかったんじゃない?
など好き勝手に言われている。
(薫と恋人か、・・・どうしても執事の方がしっくりくる。私がそれを望んでいないからだよね。)
薫はあれからあの事には触れていない。
待つとは決めたけどやっぱり気になってしまう。
なにを隠しているのか、
私の他に誰に謝っていたのか、
薫がいつも通りすぎて演出なのかとすら思えてきた。
(明日、聞いてみようかな)
「ありがとうございます、明希さん」
後部座席、真ん中にボストンバックを挟んでホテルに向かう。
「いいんですよ、このくらい。
でもこのまま電車通学でいいんですか?
私は気にしませんけど」
「私も気にしないけど」
「お気持ちは嬉しいですけど、
変な噂がだったら嫌ですから」
薫は笑っていた。
いつもと変わらない顔で。
ホテルで手続きを終わらせて案内された部屋。
ツインベッドの端に荷物を置く。
「ひろ〜い!さすがスイート。
お嬢様のお部屋と同じくらいですね」
隣にいる薫はテンション上がっている。
「そうだね」
テーブルの上にはスイーツバイキングのお知らせ。
(おいしそう)
お知らせの隅に予約制と書かれていて肩を落とす。
(仕方ないか、・・・司のお菓子も美味しいけど
こういうのやってみたかったな)
「渚さん、少し付き合ってくれますか?」
「?いいけど」
貴重品を持って1階のロビーに向かう。
スイーツバイキングの立て看板の奥を進んでいく。
「え、薫?
ここ予約制だけど」
「大丈夫ですよ〜。すみません、予約した月島です」
受付けの人に案内されるまま着いていく。
「ごゆっくりお楽しみください」
「予約してたの?薫」
「もちろん、おじょー様、あ、渚さんが
興味ありそうだなって」
「ありがとう、でも私が興味なかったら
どうしてたの?」
いたずらに聞いてみると
「その時は、本当に僕に付き合ってもらおうかと。
でもさっきので心配は皆無になりましたけど」
「なんで?」
薫はクスクスと笑って席を立つ。
「部屋でチラシ見た時と予約制って気づいた時の
表情。あれで丸わかりです。何か取ってきますよ。
何がいいですか?」
「見て決めたいから私も行く」
からかわれてふてくされた私は
薫にもう一つ付け足す。
「一ついい?」
「どうしました?」
「今はクラスメイトの薫と来てるんだよ」
私の言いたいことを察したのか、
わかったと言って、ケーキを取りに行く。
トレーに乗せたお皿には一口サイズのケーキ。
いちごムース、モンブラン、チョコタルト。
飲み物は紅茶。
薫はトレーにたくさんのケーキを乗せている。
「どれも美味しそうだったから、つい」
席に着いてすぐに食べ始めた。
薫の美味しそうな顔で食べてみたくなった。
「美味しそう」


