ハッとして床を見ると綺麗になっていた。
「お前の演説の間に拭いておいたよ」
「演説って。でもありがとう」
「別に」
片付けてくれていたクラスメイトにお礼を言ってから
休憩に入る。
生徒の荷物置きになっているため
来場者立ち入り禁止の3階。
そこの水道で、シミを落とす。
(少し時間経ったからな。
綺麗に落ちなかったらどうしよう。
まぁ黒だしそんな目立たないか)
「あ、暁」
「三上さんも休憩?」
「うん、どこも騒がしいから静かなところに
来たかったんだ」
「そっか」
「なんか様になってるな」
「みんなにも言われたよ」
三上さんは階段に座った。
「学校祭が終わったらもう受験だな」
「そうだね」
「暁は、どこ受けるんだ?」
「星宮に行きたいって思ってる。」
「暁ならいけると思うけどな、星宮」
「そうだといいけど」
「なぁ、暁。」
「なに?」
「高校変わっても仲良くしてくれるか?」
「もちろん」
「あ、いた。陽」
浅田は俺を探していた。
「ちょっと」
「わかった、戻るね。三上さん」
「ああ」
浅田と共に階段を降りていく。
(卒業までには告白したいな)
午後、再び接客をしていると
「おかえりなさいませ、旦那さ、」
「陽、元気にやってるか?」
「はい、おかげさまで」
じいちゃんの来訪に心臓が出そうなほど驚いたが
必死に取り繕った。
荷物を置いて注文を取る。
一挙手一投足、確認されているようで落ち着かない。
(なんかあそこだけ空気重くない?)
(午前中の完璧な動きはどこに行ったんだ)
(運ぶ手が震えていて危なっかしいんだけど)
と思っても口に出さないクラスメイト。
注文のコーヒーをを飲んで一息ついて
「陽、」
「はい」
「教えは忘れていないようだな」
「はい」
「だが気は抜くんじゃないぞ」
「心得ております」
2日目、3日目と大きな問題はなく学校祭は終了。
屋敷に帰ると、どこか不機嫌そうなお嬢様。
「陽」
「はい、お嬢様」
(なんだろう)
「学校祭でなにをやったの?」
「えっと、・・・喫茶店です」
「なんの」
「なんの、と申されますと」
「さっき、じいやから連絡あったんだ。
執事&メイド喫茶をやってたって」
ジト目で俺を睨む。
(不機嫌な理由はこれか)
「左様でございます」
「陽、ひとつだけ確認させて」
「なんなりと」
「陽は私の専属執事だよね」
「はい、これからも仕えるのは渚お嬢様だけです」
「なら、いい」
(私、どれだけ欲深くなってるんだろう。
私生活まで縛りたくないのに)
(妬いてるお嬢様もかわいい)
自己嫌悪している渚をよそに陽はデレていた
「お前の演説の間に拭いておいたよ」
「演説って。でもありがとう」
「別に」
片付けてくれていたクラスメイトにお礼を言ってから
休憩に入る。
生徒の荷物置きになっているため
来場者立ち入り禁止の3階。
そこの水道で、シミを落とす。
(少し時間経ったからな。
綺麗に落ちなかったらどうしよう。
まぁ黒だしそんな目立たないか)
「あ、暁」
「三上さんも休憩?」
「うん、どこも騒がしいから静かなところに
来たかったんだ」
「そっか」
「なんか様になってるな」
「みんなにも言われたよ」
三上さんは階段に座った。
「学校祭が終わったらもう受験だな」
「そうだね」
「暁は、どこ受けるんだ?」
「星宮に行きたいって思ってる。」
「暁ならいけると思うけどな、星宮」
「そうだといいけど」
「なぁ、暁。」
「なに?」
「高校変わっても仲良くしてくれるか?」
「もちろん」
「あ、いた。陽」
浅田は俺を探していた。
「ちょっと」
「わかった、戻るね。三上さん」
「ああ」
浅田と共に階段を降りていく。
(卒業までには告白したいな)
午後、再び接客をしていると
「おかえりなさいませ、旦那さ、」
「陽、元気にやってるか?」
「はい、おかげさまで」
じいちゃんの来訪に心臓が出そうなほど驚いたが
必死に取り繕った。
荷物を置いて注文を取る。
一挙手一投足、確認されているようで落ち着かない。
(なんかあそこだけ空気重くない?)
(午前中の完璧な動きはどこに行ったんだ)
(運ぶ手が震えていて危なっかしいんだけど)
と思っても口に出さないクラスメイト。
注文のコーヒーをを飲んで一息ついて
「陽、」
「はい」
「教えは忘れていないようだな」
「はい」
「だが気は抜くんじゃないぞ」
「心得ております」
2日目、3日目と大きな問題はなく学校祭は終了。
屋敷に帰ると、どこか不機嫌そうなお嬢様。
「陽」
「はい、お嬢様」
(なんだろう)
「学校祭でなにをやったの?」
「えっと、・・・喫茶店です」
「なんの」
「なんの、と申されますと」
「さっき、じいやから連絡あったんだ。
執事&メイド喫茶をやってたって」
ジト目で俺を睨む。
(不機嫌な理由はこれか)
「左様でございます」
「陽、ひとつだけ確認させて」
「なんなりと」
「陽は私の専属執事だよね」
「はい、これからも仕えるのは渚お嬢様だけです」
「なら、いい」
(私、どれだけ欲深くなってるんだろう。
私生活まで縛りたくないのに)
(妬いてるお嬢様もかわいい)
自己嫌悪している渚をよそに陽はデレていた


