「そろそろ休憩しましょうか」
「うん」

パラソルまで戻って水分補給。
「そういえば司は泳がないの?」
「え、俺は、えっと・・・荷物の見張りを」
「私たちだけなのに?」

目が泳いでいる司さん。
必死に言い訳を探す。
チラッと俺をみて助け舟を求めている。

「・・・お嬢様、今日はこの辺りで戻りましょうか。これ以上続けると疲労で怪我が起こりやすく
なりますし」
「そうなの?」
うなづいて別荘に戻るように促す。

「後片付けは俺たちがやりますから先に
戻っていてください」
うまく切り抜けた司さんも促して、
お嬢様は先に戻っていく。

「ていうか、思ったより満喫してましたね」
テーブルに缶ジュース、サマーベットにサングラス

「まあな、ちゃんと見守りはしてたぜ」
司さんはロープを引いてマットを砂浜に上げる。
空気入れをセットして空気を抜いて小さく畳んで
回収。
ビーチボールはすでに抜かれていた。

荷物を回収して別荘に戻る。
(髪がベタベタしてる)
お嬢様の後にシャワーを浴びた。

一休みして宿題を始める。
「今の中3ってこんな難しいんだな」
「司さんも習っているはずですよ」
「覚えてない」
司さんに呆れながら宿題を続ける。
お嬢様は1人で黙々と解いていた。

ー数時間後ー
「飽きた」
「疲れたじゃなくて飽きたですか」

「お疲れ様です。休憩にかき氷はいかがですか」
お盆にかき氷を乗せて司が入ってきた。
器に盛られた氷、イチゴソースがかけられている。

「氷なんていつ、作ったんですか」
「別荘についてすぐ」

「「いただきます」」
氷がふわっとしていてとても美味しい。
「司、すごくおいしいよ」
「でもどうしてふわっとしているんですか?
機械ですか?」
「まぁできるだけ薄く削るってのもあるけど、
水に砂糖を入れて凍らせるんだ。
ちなみに手動で削った」
「それは、お疲れ様でした」

食べ終わった2人の器を下げて洗う。
陽もやると言ったが断った。
他にも洗うものはあったし、きっと疲れているから。

案の定、洗い物を終わらせて戻ると2人して
寝ていた。
持ってきていたブランケットをかけ、
夕飯の下ごしらえに再びキッチンへ向かう。

目を覚ますともう夕方で西陽が眩しい。
(結構眠ったな)
「あ、ちょうど起こそうと思ってたんだ」
「これ、ありがとうございます」
「気が利くだろ」
 司さんはお嬢様を起こす。
「おはようございます」

そのあとはバーベキューをしたり手持ち花火、
穏やかな波の音を聞きながら星を眺めたり
1日は終了。