「え、舞踏会?」
「そうだよ。今年はどんなの着るの?」
「そっか、もうそんな時期か」
陽の風邪が治ってから2週間後。
教室では明後日に開催される舞踏会で話題は
持ちきり。
新入生歓迎として5月末に開かれる舞踏会。
校舎から少し離れた講堂で行われる。
立食できるスペースもあって学年を気にせず
親睦を深めるイベント。
ただしドレスコードが必須。
響は黄色いドレス、
私は薄い緑色のドレスで出席した。
「今年はどうしよう。」
「悩まなくても、ぴったりのものを選んでくれる
人がいるでしょ」
「響、」
「私は去年のやつでいいかな。
たくさんあっても他に着る場所ないし」
「確かに。私もそうしようかな」
「いや、渚はダメでしょ」
響の意見も一理あると思ったが本人からダメ出し
された。
「ということなんだけどどういうのか似合うと
思う?」
陽はまじまじと私を見る。
「・・・青、緑よりの青、ですかね。
ターコイズ、浅葱色あたりが似合うと、
俺は思います」
(去年はエメラルドグリーンだったかな。
あれ、あんまり変わらない?
まぁいっか)
去年はちょうど陽が林間学校に行っていてドレスを
選んだのは司だ。
(緑色の目だから同じ系統なのかな)
「陽、去年と同じでいいと思う?」
「お嬢様、それは流石に」
わかったはいたけど陽は苦笑い。
「冗談よ」
(そんなにダメなの?)
「準備はこちらでさせていただいても?」
「陽に任せる」
「かしこまりました」
翌日、舞踏会の参加に丸をつけて提出。
「少し寄りたい場所があるんだけどいいかな」
「承知しました」
そして私はあるお店に寄ってから帰った。
珍しく陽はまだ帰ってなかった。
ー夕方ー
「おかえり、陽。・・・いや、なんでもない」
(誰だってプライベートはあるし。
主がなんでも聞くのも良くないよね)
「お嬢様、少しよろしいですか?」
「うん」
私の部屋。
鞄を椅子に置く。
「お嬢様は舞踏祭で踊るんですよね」
「え、誘われたら踊るけど」
「そう、ですか」
「お嬢様、一度俺と一曲練習で踊りませんか」
「うーん、そうね。公共の場で恥はかきたくないし」
「それでは」
陽は私の手をとる。
初めはステップを確認しながらゆっくりと。
「1、2、3、4、お上手ですね」
「数をこなせば自然と慣れるものよ」
「そうですか」
ステップの確認が終わったら陽はスマホで
ワルツを流す。
陽はずっと私のペースに合わせてくれた。
そして当日。
「そうだよ。今年はどんなの着るの?」
「そっか、もうそんな時期か」
陽の風邪が治ってから2週間後。
教室では明後日に開催される舞踏会で話題は
持ちきり。
新入生歓迎として5月末に開かれる舞踏会。
校舎から少し離れた講堂で行われる。
立食できるスペースもあって学年を気にせず
親睦を深めるイベント。
ただしドレスコードが必須。
響は黄色いドレス、
私は薄い緑色のドレスで出席した。
「今年はどうしよう。」
「悩まなくても、ぴったりのものを選んでくれる
人がいるでしょ」
「響、」
「私は去年のやつでいいかな。
たくさんあっても他に着る場所ないし」
「確かに。私もそうしようかな」
「いや、渚はダメでしょ」
響の意見も一理あると思ったが本人からダメ出し
された。
「ということなんだけどどういうのか似合うと
思う?」
陽はまじまじと私を見る。
「・・・青、緑よりの青、ですかね。
ターコイズ、浅葱色あたりが似合うと、
俺は思います」
(去年はエメラルドグリーンだったかな。
あれ、あんまり変わらない?
まぁいっか)
去年はちょうど陽が林間学校に行っていてドレスを
選んだのは司だ。
(緑色の目だから同じ系統なのかな)
「陽、去年と同じでいいと思う?」
「お嬢様、それは流石に」
わかったはいたけど陽は苦笑い。
「冗談よ」
(そんなにダメなの?)
「準備はこちらでさせていただいても?」
「陽に任せる」
「かしこまりました」
翌日、舞踏会の参加に丸をつけて提出。
「少し寄りたい場所があるんだけどいいかな」
「承知しました」
そして私はあるお店に寄ってから帰った。
珍しく陽はまだ帰ってなかった。
ー夕方ー
「おかえり、陽。・・・いや、なんでもない」
(誰だってプライベートはあるし。
主がなんでも聞くのも良くないよね)
「お嬢様、少しよろしいですか?」
「うん」
私の部屋。
鞄を椅子に置く。
「お嬢様は舞踏祭で踊るんですよね」
「え、誘われたら踊るけど」
「そう、ですか」
「お嬢様、一度俺と一曲練習で踊りませんか」
「うーん、そうね。公共の場で恥はかきたくないし」
「それでは」
陽は私の手をとる。
初めはステップを確認しながらゆっくりと。
「1、2、3、4、お上手ですね」
「数をこなせば自然と慣れるものよ」
「そうですか」
ステップの確認が終わったら陽はスマホで
ワルツを流す。
陽はずっと私のペースに合わせてくれた。
そして当日。


