頬に触れられた気がして目を覚ます。
「陽、起こしちゃってごめん。熱、高いね。
頬が熱い」
頬にあった手を滑らせて額へ。
「お嬢様、・・・うつったら大変です!
近づかないでください!」
ふわふわとした意識は覚醒して体を起こす。
急に声を出したこと、体を起こしたことで咳が出る。
丸めた背中を落ち着くまで
さすってくれた。
「ありがとうございます。もう大丈夫です」
スポーツドリンクを受け取り、喉を潤す。
「食欲はある?」
「・・・少し、ですけど」
「よかった。司がこれ作ったんだけど用事あるから
私にもっていってくれないかって。」
「そうですか。申し訳ありません、お嬢様」
土鍋の蓋を開けると卵とじうどん。
出汁の匂いが食欲をそそる。
「おいしいです。」
「よかった、食欲あるなら大丈夫かな」
少しとろみのついたつゆ。
ふわふわの卵。
一口飲んだら途端に食欲がわいてきて、
時間はかかったが完食できた。
「思ったより元気そうで安心した」
「ご心配かけてすみません」
土鍋は厨房まで運ぼうと思ったがお嬢様に止められて
持っていってしまった。
「ありがとうございます」
「それじゃ、私はこれで」
入れ替わりで司さんが来てくれた。
氷枕を持ってきて熱さまシートを貼ってくれた。
「うどん、美味しかったです。
ありがとうございました」
「あ、そう。よかった」
司さんは歯切れが悪そう。
「司さん?」
「え、あー、うん。なんでもない」
(あー、なるほど)
夜になって上がり始めて結局次の日も休んで
その翌日に体調は整った。
「おはようございます。お嬢様」
「おはよう、陽」
陽はすっかり元通り。
予定を確認して陽はドアノブに手をかけた。
「あ、お嬢様」
「なに?」
思い出したように振り向いた。
「うどん、ごちそうさまでした。
美味しかったですよ」
ニコッと微笑んでいた。
「・・・え!
あ、なんで、わたしに」
(私が作ったってバレた!?
司、わかりやすいから心配してたけど!?)
「なんとなく、ですよ」
今度はニヤッと笑う。
(調子狂わされる)
陽が寝込んだ日。
ー夕方ー
「お嬢様、陽に言ってないんですか?
お嬢様が作ったのに」
「私が作ったって言ったら陽は無理してでも全部食べようとしちゃうでしょ?司が作ったことにしたら
残しても罪悪感は少しかなって」
「わたしが寝込んだら頼むわよ」
「ええ、お望み通りに」
隣に並んで食堂に案内する。
「陽、起こしちゃってごめん。熱、高いね。
頬が熱い」
頬にあった手を滑らせて額へ。
「お嬢様、・・・うつったら大変です!
近づかないでください!」
ふわふわとした意識は覚醒して体を起こす。
急に声を出したこと、体を起こしたことで咳が出る。
丸めた背中を落ち着くまで
さすってくれた。
「ありがとうございます。もう大丈夫です」
スポーツドリンクを受け取り、喉を潤す。
「食欲はある?」
「・・・少し、ですけど」
「よかった。司がこれ作ったんだけど用事あるから
私にもっていってくれないかって。」
「そうですか。申し訳ありません、お嬢様」
土鍋の蓋を開けると卵とじうどん。
出汁の匂いが食欲をそそる。
「おいしいです。」
「よかった、食欲あるなら大丈夫かな」
少しとろみのついたつゆ。
ふわふわの卵。
一口飲んだら途端に食欲がわいてきて、
時間はかかったが完食できた。
「思ったより元気そうで安心した」
「ご心配かけてすみません」
土鍋は厨房まで運ぼうと思ったがお嬢様に止められて
持っていってしまった。
「ありがとうございます」
「それじゃ、私はこれで」
入れ替わりで司さんが来てくれた。
氷枕を持ってきて熱さまシートを貼ってくれた。
「うどん、美味しかったです。
ありがとうございました」
「あ、そう。よかった」
司さんは歯切れが悪そう。
「司さん?」
「え、あー、うん。なんでもない」
(あー、なるほど)
夜になって上がり始めて結局次の日も休んで
その翌日に体調は整った。
「おはようございます。お嬢様」
「おはよう、陽」
陽はすっかり元通り。
予定を確認して陽はドアノブに手をかけた。
「あ、お嬢様」
「なに?」
思い出したように振り向いた。
「うどん、ごちそうさまでした。
美味しかったですよ」
ニコッと微笑んでいた。
「・・・え!
あ、なんで、わたしに」
(私が作ったってバレた!?
司、わかりやすいから心配してたけど!?)
「なんとなく、ですよ」
今度はニヤッと笑う。
(調子狂わされる)
陽が寝込んだ日。
ー夕方ー
「お嬢様、陽に言ってないんですか?
お嬢様が作ったのに」
「私が作ったって言ったら陽は無理してでも全部食べようとしちゃうでしょ?司が作ったことにしたら
残しても罪悪感は少しかなって」
「わたしが寝込んだら頼むわよ」
「ええ、お望み通りに」
隣に並んで食堂に案内する。


