付き合って半年が立つ育美と洋介のふたりは海の見えるホテルに旅行でやってきていた。

「眺めが最高だな」
ホテルから見下ろす海は太陽の光でキラキラと輝いてとてもキレイだ。

ここまで潮風が入ってくる。
だけど育美は海へ出る元気がなかった。

ここまで来る車の中で酔ってしまったのだ。

青い顔をした育美がベッドで横になっているのに1人だけ遊んでくることはできず、洋介も暇も持て余していた。

そんな洋介に「私は大丈夫だから、海に行ってきなよ」と、育美は声をかけた。
「え? いいのか?」